零の夜


燃えてゆく 浮世の街 蜃気楼 黒焦げ高く昇る
サイレン止んで 静寂にただ 包まれ

やがて 焼け野が原の街を 星が 無数の星が照らす

生きている 生きている 会いたい人は宇宙に散らばり
全てを優しく包むだろう 見上げれば

それは 焼け野が原の街に 響く 流星のオーケストラ
皆、 溶けて  戻る、 星へ

ネオンの路上 泡沫の恋 廃虚と化し
何処へ行こう 誰もいない 星月夜
生き残った屍達よ 今夜は安らかに眠ってくれ
見上げれば高すぎる空 届かない 触れない 聞こえない

やがて 焼け野が原の街は 星を 無数の星を手にした
闇を遮るものは消え去って 夜は 夜のままで美しく 



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